ドラクエ11スイッチ版は本当にひどい?徹底レビューと評価

 

 

ドラクエ11Sの概要:スイッチ版の特徴とは

ドラクエ11Sは、2017年にPS4と3DSで発売されたドラクエ11に、さまざまな改良や追加要素を加えたバージョンです。
スイッチ版の「S」には「スペシャル」「スイッチ」「しゃべる(ボイス追加)」の意味が込められており、以下のような特徴があります。

 

     

  • フルボイス対応:主要キャラクターに声優陣によるボイスが追加され、ストーリーの没入感が向上。
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  • 3D/2Dモード切り替え:リアルな3Dグラフィックと、懐かしいドット絵の2Dモードを選択可能。
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  • 追加シナリオ:各キャラクターのバックストーリーが深掘りされ、物語に新たな魅力が。
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  • オーケストラ音源:BGMが東京都交響楽団による高品質なオーケストラ音源に。
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  • 利便性向上:UIの改善やシンボルエンカウントの採用で遊びやすさがアップ。
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これらの要素から、スイッチ版は「ドラクエ11の決定版」とも呼ばれ、シリーズ30周年を記念する集大成として期待されました。
しかし、一部のユーザーからは不満の声も聞かれます。
以下で、その実態を詳しく見ていきます。

 

 

 

ストーリー:シリーズ最高傑作と称される魅力

ドラクエ11Sのストーリーは、勇者の生まれ変わりである主人公が、世界を救うために旅立つ王道RPGです。
シリアスな展開とユーモラスな場面がバランスよく織り交ぜられ、鳥山明氏のキャラクターデザインがコメディとドラマの両方を引き立てます。
特に、個性豊かな仲間たち(カミュ、ベロニカ、セーニャなど)との絆が物語を盛り上げ、プレイヤーを感情的に引き込みます。

 

ストーリーの評価ポイント

 

     

  • 王道の魅力:ドラクエらしい「勇者が世界を救う」物語は、初心者にも親しみやすい。
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  • キャラクターの魅力:各キャラの背景が追加シナリオで掘り下げられ、感情移入度が向上。
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  • ボリューム:クリアまで約60〜80時間、裏ボスややり込み要素を含めると100時間以上楽しめる。
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ただし、一部プレイヤーからは「主人公が喋らないため感情移入しづらい」「ストーリーが一本道で自由度が低い」といった声も。
これについては、ドラクエの伝統として受け入れるか、現代的なRPGと比較して物足りなく感じるかは人次第です。
筆者としては、シリーズの原点に立ち返ったストーリーが、懐かしさと新しさを両立させていると感じました。

 

 

グラフィック:スイッチ版の美しさと限界

ドラクエ11Sのグラフィックは、PS4版をベースにスイッチ向けに最適化されています。
3Dモードでは、鮮やかなフィールドや細部まで作り込まれたモンスターが魅力。
一方、2Dモードは3DS版を改良し、ドット絵の懐かしさを現代的に再現しています。
しかし、「グラフィックがひどい」という批判も一部に存在します。

 

グラフィックの良い点

 

     

  • 3Dモードの美しさ:PS4版に近いクオリティで、草の質感や空の表現が秀逸。
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  • 2Dモードの進化:3DS版より輪郭がはっきりし、UIも見やすい。
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  • 携帯モードの利便性:スイッチの携帯モードでも快適にプレイ可能。
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グラフィックの課題

 

     

  • PS4版との比較:光の表現や影の描写がやや弱く、ボヤけた印象を受ける場合も。
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  • 携帯モードの粗さ:小さい画面では文字や細部が見づらいとの声。
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  • ハードの限界:スイッチの処理能力により、PS4版のような高精細さは再現しきれず。
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筆者の感想としては、スイッチ版のグラフィックは「十分美しい」と感じます。
確かにPS4版と比べると陰影の表現などに差がありますが、スイッチの携帯性を考慮すれば納得のクオリティです。
テレビモードでプレイする分には、ドラクエの世界観を存分に楽しめました。

 

 

システム:遊びやすさと不満の両面

ドラクエ11Sのゲームシステムは、伝統的なコマンドバトルをベースに現代的な改良が加えられています。
シンボルエンカウントの採用や自動戦闘の搭載により、初心者から上級者まで遊びやすくなっています。
しかし、一部のシステム面で不満が挙がることも。

 

システムの評価ポイント

 

     

  • シンボルエンカウント:敵を避けられるため、ストレスが少ない。
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  • UIの洗練:バフ・デバフの効果や状態異常が一目でわかり、戦略を立てやすい。
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  • 難易度設定:初心者向けの自動戦闘から、上級者向けの「しばりプレイ」まで幅広い。
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システムの課題

 

     

  • 仲間が町でついてこない:勇者だけが町を歩く仕様に、寂しさを感じるプレイヤーも。
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  • 主人公の固定:先頭キャラが勇者に固定され、自由度が低いとの声。
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  • 戦闘の簡単さ:シンボルエンカウントで戦闘を避けやすく、レベル不足を感じにくい一方、歴代作品より難易度が低いとの意見。
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筆者としては、シンボルエンカウントとUIの改善が快適なプレイを支えていると感じました。
ただし、町での仲間表示や主人公固定の仕様は、3DS版の自由度を知るプレイヤーには物足りないかもしれません。

 

 

追加要素:完全版としての価値

ドラクエ11Sの最大の魅力は、PS4版や3DS版にはなかった追加要素です。
特に、フルボイスや追加シナリオは、ストーリーの深みを増しています。
以下に、主要な追加要素をまとめます。

 

     

  • フルボイス:豪華声優陣(内田夕夜、花澤香菜など)による演技が、キャラの個性を際立たせる。
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  • 追加シナリオ:各キャラの過去や心情を掘り下げるエピソードが追加。
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  • オーケストラBGM:すぎやまこういち氏の楽曲が、壮大なオーケストラで蘇る。
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  • やり込み要素:新たなボスや装備、歴代シリーズの世界を冒険できる「冒険の書」など。
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これらの追加要素は、PS4版をプレイ済みのユーザーにも新たな感動を与えるもの。
特にフルボイスは、イベントシーンの臨場感を格段に向上させ、物語に深く没入できました。
ただし、主人公が喋らない仕様がボイスの追加によって逆に浮いてしまう場面もあり、賛否が分かれています。

 

 

ユーザーの声:なぜ「ひどい」と言われるのか

Amazonやレビューサイト、SNSでのユーザーの意見を調査すると、「ひどい」と感じる理由は主に以下のような点に集約されます。

 

     

  1. グラフィックの劣化:PS4版に比べて解像度や光の表現が劣るため、期待外れと感じるユーザーも。
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  3. システムの不便さ:仲間が町で表示されない、空飛ぶ乗り物の着地制限など、細かな仕様が不満の対象。
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  5. 完全版商法への不満:PS4版や3DS版をプレイしたユーザーが、追加要素のために買い直すことに抵抗感。
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  7. 2Dモードの物足りなさ:ボイスが流れない、ランダムエンカウントが面倒など、2Dモードの完成度に不満。
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一方で、高評価の声も多く、「シリーズ最高傑作」「スイッチの携帯性が最高」「追加要素が神」との意見も目立ちます。
特に、初めてドラクエ11をプレイするユーザーには、スイッチ版は圧倒的に勧められています。

 

 

プレイ時間150時間の筆者の感想

筆者はドラクエ11Sを150時間以上プレイし、ストーリー、裏ボス、やり込み要素をほぼ全てクリアしました。
以下に、率直な感想をまとめます。

 

良かった点

 

     

  • ストーリーの感動:特に追加シナリオは涙腺を刺激する場面が多く、仲間との絆に心を揺さぶられた。
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  • フルボイスの魅力:声優の演技がキャラの魅力を引き出し、イベントシーンが映画のよう。
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  • 携帯モードの快適さ:通勤中や旅行先でもドラクエの世界に浸れた。
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気になった点

 

     

  • グラフィックの限界:PS4版をプレイした後だと、細部の粗さが目立つ場面も。
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  • 難易度の低さ:歴代ドラクエに比べ、レベル上げの必要性が少なく、歯ごたえが欲しかった。
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  • 主人公の無口さ:フルボイスの中で主人公だけ喋らないのは、確かに違和感があった。
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総合的には、ドラクエ11Sはシリーズの集大成として十分な価値があると感じました。
細かな不満はあるものの、ストーリーと追加要素の魅力がそれを上回ります。

 

 

スイッチ版は誰におすすめ?

ドラクエ11Sのスイッチ版は、以下のような人におすすめです。

 

     

  • ドラクエ初心者:王道ストーリーと遊びやすいシステムで、RPG入門に最適。
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  • シリーズファン:追加シナリオや歴代シリーズへのオマージュが楽しめる。
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  • 携帯モードを重視する人:スイッチの利便性を活かして、どこでもプレイしたい人。
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逆に、以下のような人には注意が必要です。

 

     

  • PS4版をプレイ済みの人:追加要素に価値を見出せない場合、買い直す必要性は低いかも。
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  • 高グラフィックを求める人:PS4版やPC版の方が満足度が高い可能性。
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  • 高難易度を求める人:しばりプレイを活用しないと物足りなく感じるかも。
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結論:ドラクエ11 スイッチ版は「ひどい」のか?

ドラクエ11Sのスイッチ版は、決して「ひどい」ゲームではありません。
確かに、PS4版に比べたグラフィックの劣化や一部システムの不便さなど、改善の余地はあります。
しかし、フルボイス、追加シナリオ、オーケストラBGMといった新要素は、シリーズファンも初心者も満足させるクオリティです。
スイッチの携帯性を活かしたプレイスタイルも大きな魅力で、150時間以上プレイした筆者としても「買ってよかった」と断言できます。
「ひどい」という声は、PS4版との比較や完全版商法への不満が背景にある場合が多いですが、初めてドラクエ11をプレイするなら、スイッチ版は間違いなく「決定版」と言えるでしょう。
迷っている方は、体験版を試して自分に合うか確かめるのもおすすめです。
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