2022年7月29日にNintendo Switch向けに発売された「ゼノブレイド3」は、モノリスソフトが開発し、任天堂が販売するアクションRPGの最新作です。
シリーズの集大成として、初代「ゼノブレイド」と「ゼノブレイド2」の世界を融合させた壮大なストーリーと、広大なオープンワールドが特徴です。
多くのレビューで高評価を受け、The Game Awards 2022でベストRPGにノミネートされるなど、傑作との呼び声も高い本作。
しかし、ネット上では「ゼノブレイド3はひどい」という声も散見されます。
この記事では、「ゼノブレイド3」が本当に「ひどい」のか、その評価の真相を徹底検証します。
ユーザーのレビューやXでの意見、筆者のプレイ体験を基に、魅力と問題点を詳細に解説し、購入を迷っている方やプレイ中に不満を感じている方に向けた客観的な情報を提供します。
「ゼノブレイド3」は、「ケヴェス」と「アグヌス」という敵対する二つの国家が争う世界「アイオニオン」を舞台に、6人の若き兵士(ノア、ミオ、ユーニ、タイオン、ランズ、セナ)が主人公の物語です。
彼らは、ある事件をきっかけに「ウロボロス」という融合能力に覚醒し、運命共同体として世界の真実と向き合います。
ゲームの主な特徴は以下の通りです。
シリーズの総監督・高橋哲哉氏は、本作を「ゼノブレイド1と2をつなぐ集大成」と位置づけ、過去作のファンだけでなく新規プレイヤーも楽しめるよう設計したと語っています。
価格は約8,000円で、追加コンテンツを含むエキスパンション・パスも販売中。
クリア時間は本編で約60~80時間、やり込み含め150時間以上と、ボリューム満点です。
「ゼノブレイド3」は多くのメディアやユーザーから高評価を受けていますが、Xやレビューサイトでは「ひどい」「期待外れ」といった否定的な意見も見られます。
以下に、主な不満点とその背景を分析します。
最も多く挙げられる不満は、ムービーシーンの長さとストーリーのテンポの悪さです。
本作は映画のような演出を重視し、イベントシーンは合計15本分の映画に相当する物量(約20時間以上)。
特に序盤や終盤では、ムービーが連続し、プレイヤーの操作時間が減るため、「映画を見ているみたい」「ゲームを遊びたいのに進めない」との声が上がっています。
Xでは、「ラストバトルのムービー連打がプロレスの入場シーン並み」と揶揄する投稿も。
また、ストーリーの後半は「駆け足感がひどい」「伏線が回収しきれていない」との批判も。
特に、DLC前提の構成や、過去作との繋がりを深く知らないと理解しづらい部分が、消化不良感を強めています。
ユーザーの一人は、「サブクエストが本編の補完に必要すぎる」と指摘し、メインだけ進めたいプレイヤーには不親切だと感じる声も。
戦闘システムは、過去作の要素を継承しつつ、クラスやウロボロス、チェインアタックを追加した戦略性の高いものですが、複雑すぎるとの不満が目立ちます。
アーツやスキルのカスタマイズ、位置取り、コンボの繋ぎ方など、覚える要素が多く、チュートリアルが丁寧でも「用語が多すぎる」「初心者に優しくない」との声が。
難易度をイージーにしても、戦闘の流れを理解するまで時間がかかる場合があります。
また、終盤の敵にブレイク耐性が多く、爽快感のあるコンボが封じられる点も問題視されています。
Xでは、「執政官戦でチェインアタックを決めたのに、ムービーで敵がピンピンしてる」との投稿があり、戦闘とイベントの整合性のなさにゲンナリするプレイヤーも。
火力不足やヒーラーの回復が追いつかないバランスも、ストレス要因として挙げられます。
広大なフィールドはシリーズの魅力ですが、移動の不便さが不満のひとつ。
エルティア海の移動では、船(バウンダリー)の操作が難しく、「岸壁の旋回がストレス」との声が。
Xでも、「ゼノクロのラスダンと似た単調な景色と移動のダルさ」と比較する意見が見られます。
乗り物のバリエーションが船のみで、徒歩移動が中心なのも、広大なマップを移動する際の負担に繋がっています。
また、レベル差のある敵が同じエリアに混在するため、探索中に高レベル敵に絡まれるリスクも。
「レベリング好きには楽しいが、適正レベルだとダルい」との声があり、探索の自由度とストレスがトレードオフになっている印象です。
ストーリーは「命」をテーマに、寿命10年の過酷な世界を描きますが、キャラクターが「いい子ちゃんすぎる」との批判が一部に。
Xでは、「世界観は狂ってるのにキャラが光属性すぎて刺さらない」との意見が。
シリアスな設定に対し、主人公たちが正義感や仲間意識を強く押し出すため、感情移入しづらいと感じるプレイヤーもいます。
特に、メインヒロインのミオの寿命が3ヶ月と序盤で明かされる点は、感動的だが「重すぎる」と感じる声も。
過去作のキャラ(例:レックスやシュルク)に比べ、ノアたちの個性が控えめで、ツンデレやヤンキー風のキャラ設定が好みに合わない場合、ストーリー全体が「ひどい」と映る可能性があります。
本作は「ゼノブレイド1と2の集大成」とされ、過去作の要素(機神の大剣や巨神獣)が登場しますが、過去作未プレイだと世界観がわかりづらいとの不満が。
新規プレイヤー向けに独立したストーリーを謳いつつ、シリーズの繋がりが顕著で、事前知識がないと「置いてけぼり感」を感じる場合も。
レビューでは、「シリーズ概要をゲーム内で復習できれば良かった」との意見が上がっています。
一方、シリーズファンは「過去作のネタが感動的」と高評価ですが、DLC「新たなる未来」で補完される伏線が多く、本編だけで完結感が薄いとの声も。
「DLC前提の作りは腹立つ」とのX投稿もあり、追加投資が必要な点が不満に繋がっています。
不満点がある一方で、「ゼノブレイド3」は多くのプレイヤーから「神ゲー」「シリーズ最高傑作」と絶賛されています。
以下に、ユーザーの高評価ポイントと筆者の体験を基に、その魅力を紹介します。
ストーリーは、「命」と「生きる意味」を深く掘り下げる重厚な物語で、プレイヤーの感情を強く揺さぶります。
寿命10年の世界で、敵を倒して命を奪うことでしか生き延びられない過酷な設定は、プレイヤーに「生きるとは何か」を考えさせます。
Xでは、「鼻水ドバドバ出るほど号泣した」「シリーズをやってて良かった」との感動的な投稿が多数。
エンディングやサブクエストでのキャラクターの成長は、涙腺を刺激する展開として高く評価されています。
筆者も、ノアとミオの関係性や、コロニーの住人との絆を描く「キズナグラム」に心を掴まれました。
特に、サブクエストが本編のテーマを補強し、NPC一人ひとりに物語がある点は、シリーズの伝統的な魅力。
レビューでは、「ストーリーの物量と丁寧なキャラ描写で退屈しない」との声が目立ちます。
戦闘は、過去作の複雑さを継承しつつ、操作性が大幅に改善。
ブレイク→ダウン→スタン→バーストのコンボは、うまく決まると「派手で気持ちいい」と高評価。
ウロボロスやチェインアタックの演出も、爽快感を高めます。
レビューでは、「AIが賢くなり、コンボが簡単に繋がる」「アーツのカスタマイズで戦略の幅が広い」との声が。
筆者も、ユニオンコンボで大ダメージを与えた時の満足感にハマりました。
チュートリアルは画像付きでわかりやすく、システムメニューから見返せるため、初心者にも配慮。
難易度変更も自由で、ストーリー重視のプレイヤー向けにカジュアルな設定も可能です。
アイオニオンのフィールドは、過去作随一の美しさと快適さを誇ります。
採集モーションの省略や自動換金システムにより、探索のストレスが軽減。
ナビゲーション機能は高低差のあるマップでも最短ルートを示し、初心者にも優しい設計です。
レビューでは、「歩けるフィールドが5倍広い」「絶景ポイントが感動的」との声が。
筆者は、エルティア海の夕焼けや、過去作の地形が融合したマップに心を奪われました。
サブクエストやコレペディア、ヒーロークエストなど、やり込み要素も豊富。
「お使いクエストが少なく、エモーショナルなエピソードが多い」との評価もあり、探索がストーリー体験を深めます。
BGMは、シリーズ伝統の神曲揃いで、特に笛をテーマにしたメインテーマやフィールド曲が好評。
「いつまでも聞いていられる」「新曲が流れるたびに鳥肌」との声がXやレビューで多数。
作曲陣は、ゼノシリーズおなじみの光田康典氏らで、ゲーム音楽用の笛を一から作るこだわりも話題に。
ムービーの演出も、キャラの瞳の動きで感情を表現するなど、細部まで作り込まれています。
筆者も、ラスボス戦のBGMやエンディング曲に圧倒され、ストーリーの感動を倍増させました。
レビューでは、「BGMとムービーの合わせ技がシリーズ最高」との評価が目立ちます。
過去作のキャラ(シュルク、レックス、ニア、メリア)や舞台が登場し、シリーズファンにはたまらない要素が満載。
DLC「新たなる未来」では、過去作の謎や本編の消化不良な部分を補完し、「歴代シリーズの繋がりに感動」との声が。
Xでは、「ゼノブレDEと2をやってて良かった」との投稿が多数。
シリーズを愛するプレイヤーにとって、本作は「12年の結晶」とも称される特別な作品です。
「ゼノブレイド3」の評価が分かれる理由は、プレイヤーの好みや期待値、プレイスタイルの違いに起因します。
以下に、両者の視点の違いを整理します。
たとえば、アクションRPGとして戦闘の爽快感を求めるプレイヤーには、複雑なシステムやブレイク耐性が「ひどい」と映る可能性が。
一方、ストーリーや世界観を重視するプレイヤーには、深いテーマやキャラの成長が心に刺さります。
筆者としては、サブクエストを進め、過去作をプレイすることで評価が大きく変わると感じました。
「ゼノブレイド3」を購入するか迷っている方に向けて、以下の注意点をまとめました。
自分に合うゲームかを判断する参考にしてください。
結論として、「ゼノブレイド3」は人を選ぶが、JRPGの傑作としての価値は高いです。
以下のような方には特におすすめです。
一方、以下のような方には合わない可能性があります。
筆者としては、ストーリーとサブクエストに没頭すれば、欠点を上回る感動が得られると感じました。
ムービーの長さや戦闘の複雑さは確かに気になるものの、アイオニオンの美しさ、ノアたちの葛藤、シリーズの集大成としてのファンサービスは、プレイ後の満足感を大きく高めます。
特に、DLC「新たなる未来」を含めると、物語の完成度がさらに上がります。
「ゼノブレイド3」が「ひどい」と感じられるかどうかは、プレイヤーの好みやプレイスタイルに大きく左右されます。
ムービーの長さ、戦闘の複雑さ、過去作との繋がりは確かにハードルですが、ストーリーの深さ、美しいフィールド、神曲揃いのBGMは、他では味わえない体験です。
約8,000円で150時間以上の壮大な冒険を楽しめることを考えると、RPGファンなら一度は挑戦する価値があります。
購入を迷っているなら、過去作(特に「ゼノブレイドDE」)をプレイするか、セール時に試すのも良い選択。
サブクエストをじっくり進め、ストーリーに没頭すれば、ノアたちの旅が忘れられない思い出になるはずです。